韓国の外交安保司令塔に金聖翰氏 日米韓協力重視

金聖翰氏＝ソウル（聯合＝共同）

韓国の尹錫悦（ユン・ソンニョル）次期大統領は１日、外交・安全保障政策の司令塔となる大統領府国家安保室長に金聖翰（キム・ソンハン）・元外交通商省（現外務省）第２次官を任命した。大統領府の主要人事が同日発表された。尹氏は既に閣僚候補の指名を終えており、尹次期政権の陣容が固まった。

金聖翰氏は尹氏の小学校の同窓生で、「米国通」の国際政治学者。李明博（イ・ミョンバク）政権時代の２０１２年に第２次官に起用され、多国間外交を主導した。今回、大統領選初期から尹氏を支え、尹次期政権の外交・安保政策の青写真を描いてきた。

国家安保室で外交を担う第１次官には金泰孝（テヒョ）・元大統領府対外戦略企画官が任命された。金泰孝氏は李政権で日本との軍事情報包括保護協定（ＧＳＯＭＩＡ＝ジーソミア）締結を目指したが、「密室処理」との批判を受け、辞任した経緯がある。両氏ともに日米韓安保協力を重視する立場で、日米韓協力の復元という尹氏の外交・安保路線を象徴する人事だ。

報道官には韓国紙、朝鮮日報でワシントン支局長を務めた女性の姜仁仙（カン・インソン）氏が任命された。文在寅（ムン・ジェイン）政権で３室と８首席秘書官体制だった大統領府は２室と５首席秘書官体制に縮小される。