韓国大統領選 野党系候補一本化決裂、尹錫悦氏「希望捨てない」

２７日、ソウルで記者会見する保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦候補（聯合＝共同）

来月９日の韓国大統領選で、保守系最大野党「国民の力」候補の尹錫悦（ユン・ソンヨル）前検事総長は２７日、記者会見し、中道系野党「国民の党」代表の安哲秀（アン・チョルス）陣営と野党候補の一本化に向けて水面下で交渉してきたが、安氏側から同日朝、決裂通知を最終的に受けたと明らかにした。

尹氏と、文在寅（ムン・ジェイン）政権の与党「共に民主党」の李在明（イ・ジェミョン）候補が支持率で接戦となる中、政権交代を掲げる尹、安両候補の一本化が実現するかが焦点だった。

尹氏は「安氏が時間と場所を決めてくれれば、いつでも会いに行く」とし、野党陣営の統合に向けて「希望を捨てない」と強調したが、「反文在寅票」が割れたまま投票日を迎える可能性が高まっている。

候補一本化をめぐっては、安氏が１３日、世論調査での予備選による一本化を提案したが、「尹氏から返答がない」として２０日に提案の撤回を発表していた。

安氏は２７日、尹氏側が伝えてきた内容は予備選に対する答えではなく、「考慮する価値がないと結論付けた」と記者団に語った。尹氏は本人同士の会談日程の調整だけを残した状態だったと説明しており、認識の溝も浮き彫りになった。