更新 自殺の建設会社会長「韓国首相に裏金渡した」 韓国紙に暴露、野党は総辞職要求

 

首相就任前に韓国与党セヌリ党の会合に出席した李完九氏（左）と自殺したとみられる建設会社の成完鍾会長（右）＝２０１３年１２月３日、韓国・世宗市（聯合＝共同）

韓国で、横領疑惑などで検察の捜査を受け自殺したとみられる建設会社の成完鍾会長（６３）が死亡する直前、李完九首相が２０１３年４月に国会議員選挙に出馬した際、３千万ウォン（約３２８万円）の裏金を提供したと韓国紙の京郷新聞に暴露していたことが分かった。同紙が１４日報じた。

　李氏は疑惑を否定している。成氏の遺体からは李氏を含む朴槿恵大統領の側近８人の名や金額を記したメモが見つかっている。野党は大統領弾劾や内閣総辞職も要求し始めた。疑惑は「親朴ゲート」と呼ばれ拡大している。

　９日に死亡した成氏は同日、京郷新聞に対し、李氏に裏金を「現金で渡した」と話し、政界の浄化をするなら「李完九のような者が標的１号だ」と述べていたという。成氏は李氏の選挙を支援していたことが知られている。（共同）

朴大統領、徹底捜査求める　韓国、横領容疑の会長「側近らへ裏金」暴露後に自殺

韓国の李明博前政権期の横領疑惑などで捜査を受けていた建設会社会長が、朴槿恵大統領の側近らに裏金を渡したと韓国紙に証言した後に自殺したとみられる問題で、大統領府は１２日、朴氏が検察に、徹底捜査を求めたことを明らかにした。

　裏金疑惑が今月２８日の国会議員再・補選や国政運営に影響するのではないかとの危機感から、解明を恐れない姿勢を強調したとみられる。

　自殺したのは「慶南企業」の成完鍾会長（６３）。朴氏の選挙事務所幹部を務めた現職与党議員と、朴氏側近２人の名を裏金の提供先として挙げたと京郷新聞が報道。遺体のポケットからは３人を含む８人の名を書いたメモが見つかった。（共同）