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朝鮮戦争で韓中対立 習近平発言に反発 본문
中国の習近平国家副主席が最近、朝鮮戦争60周年の記念行事で「(あの戦争は)平和を守り侵略に立ち向かった正義の戦争」と発言したことに韓国が強く反発し、あらためて韓中の“歴史戦争”になっている。
北朝鮮が中ソの支援の下で韓国に武力侵攻し、中国軍が介入した朝鮮戦争(1950-53年)をめぐって韓中には、以前から“歴史認識”の対立があった。
韓国は当然、「中国の侵略」という立場だが、92年の国交正常化時を含め中国にことさら「謝罪と反省」を要求することはなく、うやむやにしてきた。韓国はまた、過去2回の南北首脳会談の機会も含め、北朝鮮に対しても「謝罪と反省」は求めていない。
今回の習近平発言は25日、北京で行われた「中国人民支援軍抗米援朝戦争60周年」の行事で参戦老兵たちを前に行われた。
韓国ではまずマスコミをはじめ世論が強く反発。政府も「(あの戦争は)北朝鮮の南侵で起きたというのは国際的に公認された歴史的事実」とし、中国に対し国連安保理常任理事国で、国際社会の責任ある国家としての努力を期待するとの論評を発表した。
政府としては比較的穏やかな対応で、外交問題にする考えはないようだが、マスコミなど世論は中国の「侵略戦争居直り」という北朝鮮擁護の姿勢を印象付けるものとして、あらためて中国警戒論を強調している。
とくに今回は、発言者が次期指導者に確定した習近平副主席だったため「中国の新指導者の歴史認識」として注目され、同じく後継者が明らかになった北朝鮮との“親密”ぶりと併せ今後を懸念する声になっている。
一方、習近平発言が問題になった後、中国では、韓国への「反論」のかたちで人民日報や新華社に、戦争の発生と中国の軍事介入を分けて論じる学者の論文が紹介されたという(28日付の韓国各紙)。
これは、戦争発生は南北の内戦だったとし、北朝鮮の責任を間接的に指摘する一方、中国軍参戦は反撃に転じた米韓軍が中朝国境に迫ったため中国の利益と安全を守るためで正当だった、という主張だ。
しかし朝鮮戦争は初期の4カ月を除き北朝鮮側の主力は中国軍で、100万人規模の大兵力で介入し南北境界線を越えてソウルの南方まで侵攻している。韓国では今年、「あれは中国軍との戦いだった」とする回顧モノが目についた。
中国との歴史認識の対立で韓国は、日本に対するのとは違っていつも腰が引けている。日本には官民挙げて「歴史歪(わい)曲(きょく)」「妄言」と大騒ぎし、すぐ外交問題になる。しかし中国に対しては今回、「歴史歪曲」や「妄言」の非難はない。
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