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台湾の蔡総統も祝福 バイデン氏の対中融和に警戒感も 본문
台湾の蔡英文総統は8日、米大統領選で当選を確実にした民主党のバイデン前副大統領と副大統領に就任するハリス上院議員に、「あなた方と一緒に仕事しながら友情を深め、国際社会に貢献することを楽しみにしている」との祝福のメッセージをツイッターで送った。
ただ、トランプ政権と親密な関係を築いてきた蔡政権にとってバイデン氏の当選は、大きな挑戦となる可能性がある。厳しい対中姿勢を貫くトランプ政権に歩調を合わせる形で、中国進出の台湾企業の撤退を支援するなど台湾の中国離れを推進してきたが、バイデン氏が中国に融和的な姿勢をとれば、台湾も対中政策を調整する必要が出てくるためだ。
与党、民主進歩党の幹部は「バイデン氏は中国よりもロシアを脅威だと考えているようだ。私たちが最も懸念しているのは米中が接近し、台湾は再び孤立してしまうことだ」と話した。蔡政権は今後、さまざまなルートを使ってバイデン氏周辺と接触し、信頼関係づくりに動き出すとみられる。
台湾側にバイデン氏とのパイプがまったくないわけではない。バイデン氏は民進党長老の招きで上院議員時代に台湾を訪問したことがある。今夏に駐米代表(大使に相当)として米国に赴任した●(=くさかんむりに粛)美琴(しょう・びきん)氏には、オバマ政権時代に民進党の外交担当者として米国と交流を重ねた経験があり、民主党関係者との良い関係にあるといわれている。
バイデン氏も大統領選期間中、在米台湾人の支持を取り付けようと、台湾メディア・聯合報傘下の米華字メディア・世界日報に「私たちの家庭がより繁栄する未来のために」と題する文章を寄稿し、「世界をリードする民主主義体制の台湾と関係を強化したい」と表明している。
ある台湾の外交評論家は「4年前、トランプ氏が当選した直後、蔡氏が電話をかけたことで良い台米関係を築くことができた。できれば、バイデン氏が就任するまでに、蔡氏との電話会談を実現させてほしい」と話している。
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