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大きな進展得られず 9時間超かけた土台作り 본문
24日、米朝高官協議を終え、北京市内のホテルで大勢の報道陣に囲まれる米国のデービース北朝鮮担当特別代表(川越一撮影)
北朝鮮の核問題をめぐる米朝高官協議は24日、北京の米国大使館で行われ、大きな進展がないまま終わった。金正日総書記の死去後、初の米朝直接対話として注目された交渉は、2日間で夕食を含め計9時間を超えたが、米国が要求するウラン濃縮活動停止と、北朝鮮が望む食糧支援の妥協点は遠かったようだ。
米国のデービース北朝鮮担当特別代表と北朝鮮の金桂寛第1外務次官が、ともに「真摯(しんし)」と評した話し合いは、朝鮮半島の非核化、核不拡散、人道問題、人権問題、北朝鮮による日本人拉致問題など多岐に渡ったという。デービース氏は「若干の進展はあった」と語ったが、詳細についての言及は避けた。
デービース氏によると、金総書記の死去直前に大筋合意したとされる食糧支援問題を持ち出したのは北朝鮮側で、同国内の食糧事情が逼迫していることをうかがわせる。
ビスケットなどの栄養補助食品24万トンの提供を提案する米国に対し、北朝鮮は30万トン規模の穀物支援や制裁解除を要求。当然、米側は6カ国協議再開の前提条件となるウラン濃縮活動の停止などの事前措置の履行を強く求めたとみられる。
金正恩氏に引き継がれた新体制が、金総書記の「革命遺産」と強調する核保有国の地位を危うくする道を選ぶはずもない。人道的側面を強調して米国を揺さぶり、食糧支援を得た後、合意事項をほごにするという“常套(じょうとう)手段”を画策した可能性が高い。
米国としては、追いつめられた北朝鮮が再び核実験やミサイル発射などの暴挙に走ることを抑止したいとの思いがある。子供や老人、妊婦の窮状を訴えられた場合、米側としても人道的配慮を迫られるが、米メディアによると、米国内では、北朝鮮側に提供した食糧が一般国民に行きわたらず、軍の手に渡ることを懸念する声がある。
協議を終えたデービース氏は「ドラマチックな進展は必ずしも必要ではない」「楽観や悲観はいらない。着実に積み上げていくことが重要だ」と語った。次回の交渉予定は決まっておらず、今後は6カ国協議の関係国と対応を調整していくという。
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