韓国・朴槿恵前大統領の元最側近に懲役４年 ソウル高裁 ブラックリスト作成の「首謀者」

韓国の

                                   ２０１７年１月１７日、特別検察官の事務所に出頭し、記者の質問に答える金淇春・元大統領秘書室長＝ソウル（共同）

朴槿恵前政権が批判的とみなす芸能人や文化人らを掲載した「ブラックリスト」を作成し、支援対象から外すなど圧力を加えた事件で、ソウル高裁は２３日、職権乱用や強要などの罪に問われた元大統領秘書室長の金淇春被告に懲役４年（１審・懲役３年）の判決を言い渡した。

　判決で高裁は文化統制の危険性を指摘。「朴槿恵被告（収賄罪などで公判中）が文芸界の左寄りを正す必要があるとの認識を持ち左派への支援の排除を承認した」とし、朴被告を事実上の「首謀者」とし、共謀も認めた。判決は１審で無罪となった強要も有罪と判断した。

　また、高裁はブラックリスト作成に関わった前文化体育観光相の趙允旋被告に対しても、職権乱用や共謀を認め、懲役２年（１審・懲役１年、執行猶予２年）の実刑判決を言い渡した。