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第2野党に風吹く 与党と最大野党の内紛尻目 본문
11日、韓国・全州市内の対立候補の事務所前で、選挙運動をする国民の党の鄭東泳候補陣営(藤本欣也撮影)
全羅道で7割勝利予測も
韓国総選挙では与党、セヌリ党同様、野党陣営も分裂選挙を余儀なくされている。野党側が候補の一本化に失敗して敵失を生かせず、むしろ与党の方が漁夫の利を得そうな展開だ。野党の地盤である全羅道(全羅北道・南道)を訪ねると、来年末の大統領選をにらんだ、有権者不在の“野・野対決”が繰り広げられていた。(全羅北道(チョルラプクト)全州(チョンジュ) 藤本欣也)
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「全北(全羅北道)の力になります!」。11日夕、全州市内の交差点で走行車両に頭を下げていたのは、第2野党「国民の党」の鄭東泳(チョン・ドンヨン)候補(62)だ。目の前には、2期目を目指す最大野党「共に民主党」の金成柱(キム・ソンジュ)候補(52)の選挙事務所がある。選挙戦は野党両候補の事実上の一騎打ちとなっている。
鄭氏は全羅北道淳昌(スンチャン)郡出身。左派の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で統一相を務めた後、2007年の大統領選に出馬し、保守の李明博(イ・ミョンバク)氏に敗れた。
「今回、有権者の反応は初め冷ややかだった。でも新しい政治への期待が高まってきた」と鄭陣営の崔振鎬(チェ・ジンホ)選対総括本部長は語る。
国民の党は2月、安哲秀(アン・チョルス)共同代表らが、共に民主党などを離党し結党。支持率はここに来て上昇している。全州市内のこの選挙区における調査によると、国民の党は35%で、共に民主党(31%)を上回った。
韓国メディアは、全羅道で「緑(国民の党のシンボルカラー)の風が吹いている」と報道。光州と全羅道の計28選挙区のうち、20以上で勝利するとの予測も出てきた。全羅道出身者が多いソウルにも波及する可能性が指摘されている。
背景には、共に民主党の顔ともいえる文在寅(ムン・ジェイン)前代表が全羅道で不人気という事情がある。同党の前身、新政治民主連合では、文氏率いる主流派と、全羅道を地盤とする金大中(デジュン)元大統領派が主導権を争い、結局、金大中派などが離党し国民の党を結党した経緯がある。
さらにセヌリ党だけでなく、共に民主党でも候補の選出過程で党内対立が激化し「既存政党への失望が国民の党を押し上げた」(朝鮮日報)。しかし同党も、安氏や鄭氏ら大統領選出馬を狙う幹部は少なくなく、内紛は起きかねない。
「全羅道の住民はどの党が勝とうが実は関心がない。(大統領選で勝って)政権交代が実現できるかが重要。可能なのは最大野党の共に民主党だけだ」。金成柱陣営の朴一斗(パク・イルドゥ)選対本部状況室長もやはり大統領選を見据えてこう語った。
あす投開票
韓国総選挙(定数300)は13日に投開票される。選挙戦では、党の公認候補選びで内紛に陥っていた与党セヌリ党が終盤に巻き返し、優位に立っているもようだ。セヌリ党は先月末、獲得議席目標を過半数(151議席)とし、その後、「135議席しか固めていない」(党幹部)などと危機感を高め、党と支持者の引き締めを図った。
世論調査機関、韓国ギャラップの調査(4~6日)によれば、同党は支持率を前週より2ポイント上げて39%とした。最大野党の「共に民主党」は21%と変わらず、同党から分裂した第3勢力「国民の党」が14%と2ポイント上がり、支持を拡大させている。
ただ、勝敗を決する首都圏を中心に、国民の党がセヌリ党の支持層を取り込んでいるとの情報もある。セヌリ党の過半数獲得に加え、国民の党が現有の20議席からどこまで躍進するかが焦点となっている。
定数300のうち253人を選ぶ小選挙区にはセヌリ党から248人、共に民主党から234人、国民の党から171人が出馬。比例代表では47人を選ぶ。有権者は約4210万人。
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