金正恩氏がシンガポール首相と会談 「歴史的会談に世界が注目」、開催準備に謝意

                             １０日、シンガポールの大統領宮殿でリー・シェンロン首相（右）と握手する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長（ロイター＝共同）

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は１０日、シンガポールの大統領宮殿で、同国のリー・シェンロン首相と会談した。地元メディアによると、正恩氏はリー氏に、「世界中が歴史的な米朝会談に注目している」と指摘。会談に向けた準備を「完了することができた」と話した上で、開催に向けたシンガポールの努力に謝意を述べたという。

　正恩氏には、金英哲党副委員長や李洙●（＝土へんに庸）党副委員長が同行。シンガポール首相府が公開した映像では、正恩氏は、リー氏と握手をして撮影に笑顔で応じた。また、バラクリシュナン外相らシンガポール政府幹部らと１人ずつ握手を交した後、リー氏に北朝鮮側の同行者を紹介。両氏は座って会談しながら、何度もうなずき合っていた。

　正恩氏を乗せたとみられる専用車を含む車列は、大統領官邸を出て、宿泊先とみられる中心部のセントレジスホテルに戻った。

　米朝首脳会談は１２日に南部セントーサ島のカペラホテルで開催される。正恩氏の１１日のシンガポールでの行動予定は公表されていない。

                          １０日、シンガポールの大統領宮殿でリー・シェンロン首相（右）と会談する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長（ロイター＝共同）